すき家のワンオペを批判するなら、牛丼にも深夜料金を払うべきだ。 (榊 裕葵 社会保険労務士) | シェアーズカフェ・オンライン
上記の記事を読んでわたしはいくつか違和感を感じました。
まず上から少しずつ、【鬼の首を取ったように0.2%のワンオペを批判している】というもの。
実際企業側が約束したことを100%守れていないことが問題なのであってそれは数の問題ではないと思います。
98点でも40点でも100点ではないのと同じこと。
しかもその引用された記事(
すき家 「2店でまだワンオペ」市民団体調査 会社側は否定 - withnews(ウィズニュース))には深夜だけでなく他の時間帯にワンオペがあることもあるということが書いてある。深夜が0.2%だっただけで他は数値に出してないだけなんじゃ…って思うとやっぱりこれは責められるべきものでもあると思うのです。たしかにメディアは大げさに批判したり国民の感情を煽るように書きたがることも多いので、それに対して警鐘を鳴らすつもりなのかもしれないけどそうじゃないと思うんですよね…
けれど、わたしが求人媒体の広告営業をしていたときによく聞いたのが
外国人労働者はちょっと遠慮したい…という話。勿論それに対してはわたしは「なんで?」という正義感に似たような気持ちはあったけれど、それに対して解決のアプローチを提案するのが営業の仕事だからそうした。
そこにあったのは「
外国人労働者の不十分な日本語理解と接客態度」への経営者視点の懸念。
普通どこもそうなのかな、と思っていたので
外国人労働者が多いというのはもしかしたら逆に、
外国人労働者に的を絞って採用しているのかもしれないなという考えに行き着くのです。
先にあった
すき家の問題で、働き手の不足、採用難に困った経営者が、日本に出稼ぎ(そういう言い方がいいのかはわからないので便宜上ですが)に来ている
外国人労働者は先にあった問題のことも知らない、もしくは詳しく理解してないと思い”利用”しているのかもしれないって。
まあそれは、求人媒体の広告営業が提案したことかもしれませんけどね、もしかしたら。
という仮定にしかならないですけど、もしそうならすんなり「
外国人労働者を雇うのは悪くない」と言えないような気がするのも事実です。
そして最後、ワンオペをするのが経営努力だという見方。
【にもかかわらず、すき家は(他の牛丼チェーン店も同様)、深夜でも通常の時間帯と同じ料金でメニューを提供してきた。これは、立派な経営努力と言えるのではないだろうか。(引用)】ということを書いていましたが、努力の方向が間違ってると思うんです。ワンオペのなにが悪いかって労働者にとって非常に負担が大きいことと身の危険のリスクがあること。
普通に深夜にひとりで客をさばくのも大変だと思うし、強盗なんかの危険も出てる。それを労働者に強いておいて経営努力??
だったら別に深夜に割増すればいいのではないでしょうか。それでもお客さんがくるような基盤を築いておくのが正当な経営努力だと思うんですよね…。
割増をして、そのときにたくさんのお客さんから「割増するな!」っていう批判が集まり、さらにワンオペするなという批判も集まったから【これ以上の改善を求めるのならば、私たち消費者が「1円でも安く」という態度を変えなければならないと思っている(引用)】と言えるのかもしれませんが…それはそれでまたそういう問題が勃発したら別で詳しく考える必要があると思うんですけどね。
確かに賃金は前より高くなったとはおもいますけど、それは順番だから。
(アルバイト、学生など側)「仕事がきついから嫌煙する」→(経営者側)「採用が難しい」→(経営者側)「仕方ないから賃金上げよう」ってのがとても簡単に追った順ですが、これがもし採用が難化する少しでも前に「仕事がきついから賃金を上げておこう」と先に経営者側がやっていれば、【人件費をケチって経営者や株主が暴利を得ているわけでは決してないことも確認できる。(引用)】と胸を張って言えると思うのですが…
まあそんなこんなで【会社の経営努力の姿勢や、私たちがいかに恩恵をうけているかという側面も、再考すべきではないだろうか。(引用)】を読み再考した結果、やっぱり同じ結論にたどり着いたよというお話でした。